2014年09月09日
「椎葉村の山と川」日記⑫
さて、今日から数回にわたり、築300年の鶴富屋敷に代表される、椎葉村の民家について書いてみます。
今更のお話になるかもしれませんが、椎葉村は、世界遺産の飛騨高山、徳島の祖谷渓と並び、「日本三大秘境」と称されています。
この深谷の秘境にこれだけ大きく、堅牢な民家が点在することは不思議ですが、私はそこに、一時代を築き上げた平家の魂を感じることが出来ます。
気になるのは、いったいこの広大な椎葉村に、鶴富タイプの民家が何軒点在するのかということです。
私の試算では、20~30程度と考えています。
写真は、2番目の兄貴とその息子から、久しぶりに家について論じ合っているところです。
とは言っても、私の生家も同じ形式の民家なのですが・・。
兄貴の家は、築200年程度で、襖絵は当時のものとされており、その時代の色彩や器用な筆遣いが読み取れます。
一度鑑定団で見て頂きたいですね。
それと、秀逸なのは「でい」の間の据え付けの戸棚で、銃を保管する扉にある、ケヤキの一枚板の杢目(もくめ)です。
これは、玉杢の牡丹杢とも呼ばれ、相当珍しい代物です。
その他、寄棟を構成する立派な梁や柱など、いくらながめていても飽きが来ません。
椎葉工務店グループ、和ホームでも、過去に数多くの木造建築や古民家再生を手掛けてきましたが、いつかは、椎葉村の民家とそっくり同じタイプの建築にトライしたいと思っています!!