終わらない、建築業界の偽装について
こんにちは。椎葉工務店グループ 和ホームの椎葉正四です。
今日もさわやかな秋晴れですね。
少し動くだけでも汗が出てきますが、
真夏とは違う、さわやかな気分です。
さて、こんな気候とは裏腹な不正がまた起こってしまいました。
油圧機器メーカーの大手企業KYBによる、
免震・制振装置の検査データ改ざん問題で、
不正や不正の疑いがある装置が使われていることが明らかになりました。
日本のものづくり現場での不正が後を絶たないことは
本当に残念ですし、建築に携わる者として、とても寂しい気持ちです。
建築関係では、10年以上前の耐震偽装を思い出しますが、
最近も、
▽東洋ゴム工業による建物の免震装置のデータ改ざん
▽旭化成建材による、建物の杭のデータ偽装
▽神戸製鋼所のアルミ製品のデータ改ざんのほか、
▽自動車メーカーによる燃費などのデータ書き換えなどなど、
数多くの不正が明らかになっています。
さて、KYBの話に戻りますが、
今回、不正や不正の疑いがある装置が使われている件数が、
約1000件もあるというのには絶句しました。
その多くが、官公庁です。
このうち農林水産省が入る中央合同庁舎第1号館や、
愛知県本庁舎など国の基準に合わない不正製品が使われていた。
顧客が要求した基準から外れた物件も多くあり、
不正会見が行われた、国土交通省の中央合同庁舎第3号館も
含まれていたのは何とも皮肉なことです。
それと、憤りを感じるのは、多くの被災地でも不正が行われていたことです。
不正の疑いがある免震ダンパーは、2011年の東日本大震災で
大きな被害を受けた地区にある公共施設でも採用されています。
岩手県の陸前高田市消防防災センターと、
宮城県の石巻地区広域行政事務組合消防本部で、
いずれも設置は震災の後だったというから驚きです。
経営者やそれに携わった人は、あの悲惨な震災や、
被害者のことは念頭には無かったのでしょうか?
同社は甚大な被害状況を目の当たりにしていながら、
不正の可能性がある製品を納入したことになります。
大阪、北海道など今年も大きな地震が相次ぐ中での問題発覚したわけだが、
社会的に不信感をあおっていることに凄い憤りを感じるのは
私だけではないと思います。
不安なのは、現在公表された建物は一部にしか過ぎず、
住居や病院の公表はまだ殆んど行われていません。
本当に不安がつのるばかりです。
日本の高度なものづくりが、再び信用と信頼を得るには、
何が必要なのか。このような困難に突き当たったとき、
それに正面から向き合って、技術力と誠意で乗り越えていく。
そんな原点に立ち返ることが、いま求められているのではないでしょうか。
最後まで読んで下さり有難うございました。
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