2014年11月21日
紀ノ川の大堰(おおぜき)
大きな川の河口に近づくと、たまにこのような不思議な形をした造形物を目にすることがあります。
これは、「堰(せき)」というものです。
川の水量は、上流に降る雨の量が増えると、当然、水量が増えます。
近年「ゲリラ豪雨」という言葉が使われるようになりましたが、上流に降った大量の雨が、下流に洪水など水害を及ぼすことは昔から度々経験してきました。
逆に雨が降らず乾燥状態が続くと水量は減り、それがさらに少なくなると、干ばつ状態となり、飲み水や農業に使う水など、私たちの暮らしに大きく影響します。
そこで、その解決策として考えられたのが水をせき止める「堰(せき)」を川の中につくることです。
流れてくる水の量が減った場合は、水をせき止めて「貯水状態」とし、大量に流れてきた場合は、堰で流れを調整して、放水したり、止水したりします。
紀の川大堰(おおぜき)の特徴は、「可動堰(かどうぜき)」といって、川の水の量にあわせて、ゲートの高さを調節できるよう、工夫されています。
だから、洪水のときには、ゲートを上げて水を安全に流すことができます。
それにしても、あれだけの大河に流れる水を調整できるとは、現代の技術の凄さを感じますね~!
ただ、一方では、遡上習性のある魚たちにとっては、魚のための道が作られているとはいえ、厳しい環境かもしれませんね。
和ホームでは、大和川の環境改善に微力ながら取り組んでいますが、紀ノ川の環境についても関心を持っていこうと思います。