入浴中のヒートショックって、こんなに多いの?!
「天然木を使った木造建築&リフォームで安心な住まいをご提案」 和ホームの椎葉正四です。
4月も半ばを過ぎて、外に出ているとうっすらと汗ばむ日もチラホラ出てきました。とはいっても、夜になると少し冷え込む時もあり、こういう気候の時は、体調も崩しやすいので、皆さまも注意してくださいね。
さて、前回から「省エネ住宅」について、少しこのブログでご紹介していこうとお伝えしましたが、直接的には関係がありませんが、今回は「ヒートショック」についてお話しをさせていただきます。
この「ヒートショック」という言葉は、一昔前には無かった言葉です。これは、住宅の気密性が高まると同時に、寒い時期の暖房設備の進化がもたらした、言わば文明病というか、文明現象と言えるのです。
少し、ヒートショックについてご説明しますが、これは、温度の急激な変化で血圧が上下に大きく変動することなどが原因となり起こる健康被害のことなのです。症状としては、様々ですが、失神や心筋梗塞、不整脈、脳梗塞を起こすことがあります。このヒートショックが起こる場所としては、断トツで、「入浴時」ということになります。風呂おけに入った際に、急激な血圧低下により失神し、溺れて死亡するケースは、入浴時のヒートショックの典型的な例ですし、普段、私たちの仕事仲間やお客さんとの会話でも、しばしば聞く恐ろしい現象なのです。先日、新聞の記事に、なんと、約1万7,000人もの人がヒートショックにより命を落としたと出ていました。その数は交通事故による死亡者数の約3倍にあたるとも書いていました。特に外気温が低くなる12月から1月にかけて、入浴中に心肺機能停止となる人が、もっとも少ない8月のおよそ10倍に急増するということです。(図)
「省エネ住宅」というのは、断熱性の保たれた家づくりというのが、重要な要素になりますが、一般的なイメージとしては、リビングやキッチンの居住空間と風呂場やトイレ、洗面所といった空間では、一様の温度(室温)環境になっていない方が多く、そのために、両空間の温度差により、引き起こされてしまう事故だと言えます。つまり、少々穿った見方をすれば、「省エネ住宅」に進化したことで、発生する確率が高まった事故だと言えるのではないでしょうか。私たちの育った時代の家は、暖房もあまり効いておらず、場合によっては、窓の隙間から冷たい風が入ってきたので、
家の中が寒いながらも、寒暖差があまりなかったと言えます。
今後、どんどん高齢化が進むということは、よりヒートショックにかかる人が増えてくるということです。「省エネ住宅」は当然、国の方針としても進めていくテーマですが、このヒートショック現象を同時に抑えていく工夫をする必要があります。また、高齢者住宅の暖房状況と運動機能などの関連を調べた調査で、家全体を暖房している高齢者は、握力や膝伸展力などの筋力レベルが高いことが確かめられていると報告されています。和ホームでも、しっかりと私目線に立ち、「健康省エネ住宅」のアドバイスやご提案をしていくように努めたいと思っています。
最後まで読んで下さり有難うございました。
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